ライフスタイル
元気な3人の男の子のママが手がけるオリジナルバブーシュ「unm」
京都府宇治市にお住まいの中尾麻里さんは、3人の元気な男の子のママ。
第三子となる環太くんを出産し、現在は育休中です。そんな麻里さんは「unm(ウンム)」というオリジナルデザインのバブーシュのオンラインショップの店長としての顔も持っています。
バブーシュはモロッコの伝統的な室内履き。羊やヤギの革から作るバブーシュは、履き心地の良さやオリエンタルなデザインの魅力から、ファッションに敏感な若い女性を中心に人気があります。
今回は、麻里さんが「unm」を始めたきっかけやこだわり、今後の夢についてご紹介します。
バブーシュとの出会いは偶然、そして苦労の連続でした
育児以外でも取り組むことが欲しい、と中国からの子ども服の個人輸入をしていた麻里さん。バブーシュのことをネット上で知ったのは偶然でした。かわいいけれど高価なこのスリッパについて調べるうちに興味が湧き、中国での制作も考えましたが課題が多く断念。その後、モロッコの卸業者にやっとの思いで辿りついたそうです。
業者を見つけてからは、革の色、ビーズやスパンコールの色などを組み合わせるデザインの検討がはじまりました。自分の好みと需要の違いついてもたくさん悩んで決めていったそうです。デザインが決まって商品が出来た後の課題は、国際郵便。1週間で届くこともあれば、1~2ヶ月かかることもあり、紛失することもあると聞くので、毎回ひやひやするのだそうです。
コンセプトは「育てるスリッパ」
こだわりは革の品質。現地で手に入るお手頃価格のものが日本でも出回っていますが、羊やヤギの革を使っているため、なめし方など処理が行き届いていないと匂いがキツいなどの問題があります。そこで、少し高価でも革の品質にこだわり、長く付き合えるものを提供することにしたそうです。
素直に「かわいい!」と言ってもらえるのがうれしい、と話す麻里さん。
「プレゼントした方や、購入して下さった方に気に入ってもらえる事。 一生懸命考えたものが喜ばれるのが何より嬉しいです。色のバリエーションも広げているので自分用、プレゼント用としてその人に合う物をお選び頂けるようにしています。」
今では、ご自分でもプレゼントやお祝いに迷ったら、バブーシュを選ぶそうですよ。
京都とモロッコのコラボ「和ブーシュ」
これからの夢は、「unm」でしか取り扱っていないバブーシュを増やしていくこと。
「育てる」というコンセプトにあるように、使うほどに風合いが変わるヌメ革を使ったバブーシュに力を入れているそうです。最近取り組んだものでは、麻里さんが祖母から教わった藍染で染めた刺繍糸をモロッコに送り、最高品質のヌメ革に刺繍した「和ブーシュ」(写真左)。美しい色のコントラストと時間とともに変化するヌメ革が最大の魅力です。
また、同じくヌメ革で新築や新婚のお祝い用に作った、ペアの「ウェディングバブーシュ」(写真右・女性用)もオリジナル。幸せを運んでくるという言い伝えもある、お子さま用の「ベビーバブーシュ」も取り入れています。家族でおそろいもかわいいですね。
世界とつながり、ものづくりの楽しみ、誰かに届ける喜びを謳歌している麻里さんは、話しているだけでこちらもわくわくしてきます。これからも、麻里さんにしか作れないオンリーワンのバブーシュを楽しみにしています!
editor_Kaoru Yamaguchi