ライフスタイル

ママになっても大好きな美容師を続けるために~YOKOさん~

未来を見据えてしなやかに環境を変え続ける

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今回ご紹介するYOKOさんは東京・代官山のサロンで働く美容師であり、
小学生の息子さんと保育園児の娘さんをもつママ。
 
美容専門学校を卒業後、大手サロンに就職して6年ほど働いたのち、先輩がされていたサロンのオープニングスタッフを経て、東京・代官山にご自身のサロンをオープンされました。

 

子どもや自分のためにワークスタイルを変化させていく

美容業界は夜も遅く、なかなかのハードワーク。ひと昔前は産休育休などの制度が整っているサロンも少なく、出産後も美容師を続けている先輩はいないような環境だったそうです。そこで昔から子どもが欲しいと考えておられたYOKOさんは、「オーナーにならないと出産後も美容師を続けることはできない」と、先を見据えて独立。美容室の激戦区でもある渋谷で10年以上、同じお店で働いています。

 

念願だったサロンオーナーになったYOKOさんですが、実は今はオーナーではありません。「こどもができると夜遅くまで働くこともできないし、急病の時は休まなければいけない。オーナーである私がこういう状況だと、現場で働く人のテンションまで下げてしまう。」と娘さんの妊娠を機に、一緒に働いていたスタッフにオーナーを譲渡することにしました。

 

長い付き合いの中でしっかりと関係を築いてきたので、お客様もスタッフも理解があり、今では急に休んでしまっても対応に困らないそうです。

「色々心配せず、いつも通りに働かせてもらった方がいい。美容師は続けたいけれど、無理をすると辞めることになるから、オーナー譲渡はよい環境を作るために必要だった。」と話すYOKOさん。

出産したら辞めていく人が多い中で、どうやったら子育てをしながら美容師を続けていけるのか、しっかりと考え、準備しながら進んでこられた芯の強さが伝わってきました。

 

テーマは「時短」。忙しい中でも家族の時間を

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美容師としてうれしいのは「お客様がきれいになられること」。

カラーのテクニックで立体感を出したり、はえ癖を活かしたりして、ブローなど手の込んだことをしなくても決まるスタイルを大切にされています。同じ「きれい」を作り出す中でも「時短で簡単にかわいくなれた」と言ってもらえた時が一番やりがいを感じるのだとか。

 

子どもたちのお迎えに行って、家に帰るのは19時ごろ。アレルギーがあるお子さんのためにも、できるだけごはんは手作りすると決めているそう。「夕食づくりの中でも簡単なことは、子どもたちと一緒に作ります。そうすることで子どもたちとのコミュニケーションもとれるし、食育にもなります」と忙しい中でも、お子さんとの時間がつくれるように工夫されています。

 

週末もお仕事の日が多いため、子どもたちはご主人やお姑さんと過ごします。「気持ちよく協力してくれる家族にはいつも感謝しています」とYOKOさん。大型休暇には旅行にいくなど、家族との時間も大切にされています。

 

ママになっても美容師を続けていける環境をつくっていきたい

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YOKOさん自身、美容師を続けていくために色々と準備してこられたものの、母になってから気づいたこともたくさんあったそう。
サロンで使うシャンプーやカラー剤もその一つ。「子どもや環境にもよいものを使いたい」との思いから、アンモニアフリーのカラー剤や、髪だけでなく全身にも使えるシャンプー、オーガニックでもアンチエイジングに効くものなどに切り替えました。自信をもってお勧めするため、サロンで使うものはスタッフ全員が使って、テストをしてから導入することを決めているそうでです。
 
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アンモニアフリーカラー【O way】
 
今、特に力を入れておられるのは「ママになっても働き続けられる環境づくり」。
そのために他店の美容師さんと交流して意見交換をしたり、時短で働けるような環境をつくるなど、子育てしながらも、美容業界の未来を考えるYOKOさん。

 

「美容業界を盛り上げていくためにも、教育の場にもいたい」と美容専門学校で講師をしたり、アパレルブランドのスタッフに簡単ヘアアレンジやポイントメイクの講座をするなど、サロンだけにとどまらず、活躍の場はますます広がって行きそうです。

 

 

◎Tree

http://www.tree-salon.jp/

Instagram@yokododa

 

 Editor_Misaki Hayakawa